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  11. 五十年忌歌念仏(近松門左衛門集)

五十年忌歌念仏(近松門左衛門集)

ジャパンナレッジで閲覧できる『五十年忌歌念仏(近松門左衛門集)』の日本古典文学全集のサンプルページ

新編 日本古典文学全集
五十年忌歌念仏(近松門左衛門集)
ごじゅうねんきうたねんぶつ(ちかまつもんざえもんしゅう)
【閲覧画面サンプル】
五十年忌歌念仏(近松門左衛門集) 全体

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【現代語訳】
上之巻 〔一〕 
深草の少将の通い車は、小町の実のない情けにのせられた結果であり、吉田の少将が寝間に残した扇は、班女が親方に追放されるもとになり、行平の形見の烏帽子は、松風・村雨に待つ気を起させた、言いしくじりのかぶり物である。柏木が女三の宮を見そめるきっかけとなった鞠、山路が玉世姫と結ばれる縁となった笛など、古今通じてその品は異なるが、いずれも恋路の媒の品である。寄せ框のある、根太も門柱もしっかりとした店構え、その但馬屋の初々しい娘に、色事の浮名が立ったのは、初めてこの家に奉公に来た、「笠がよく似た菅笠が」と歌われた男との、思いの雫がつもって深い恋に陥ったからである。

湧き出て流れる泉ならぬ、和泉の国、水間の里の左治右衛門は、畑作りの田烏。鳶が鷹を産むの諺を地で行くように、高給取りの手代となって、主人の代りをもする清十郎という子を持って、老後の生活も安泰である。

正月の晴れ着をしゃんとつけ、播磨の国へ遅ればせながら年始の礼に行こうと、娘の名はおしゅん、嫁の名はおさんとい

【目次】
おなつ 清十郎  五十年忌歌念仏(扉)
梗概
上之巻
川口の場
〔一〕律儀者の清十郎の父親
〔二〕勘十郎の巧み
〔三〕唆かされた左治右衛門
〔四〕道具差止めの一札
〔五〕敵を拝む左治右衛門
中之巻
但馬屋の場
〔六〕蚊帳の祝儀
〔七〕道具差止めの報告
〔八〕蚊屋の開眼
〔九〕主の腹立ち
〔一〇〕清十郎の追放
〔一一〕衣装の取換え
〔一二〕入れ替るお夏と清十郎
〔一三〕悪巧みを語る二人の手代
〔一四〕清十郎の人殺し
〔一五〕お夏狂乱
下之巻
道行 お夏笠物狂
刑場の場
〔一六〕刑場へ行く三人の女性
〔一七〕刑場に引かれた清十郎
〔一八〕清十郎の最後の述懐
〔一九〕清十郎とお夏の自害
〔二〇〕代官所役人の詮議
〔二一〕証拠の手紙と勘十郎詮議
〔二二〕清十郎の怒り
〔二三〕勘十郎の自白と清十郎最期

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1. 五十年忌歌念仏(近松門左衛門集)
日本古典文学全集
武士の子として生まれた近松門左衛門が歌舞伎作家、浄瑠璃作家として名声を得たのは30歳を過ぎてから。72歳で没するまで歌舞伎脚本30余編、時代浄瑠璃80余編、世話
2. 五十年忌歌念仏(著作ID:189311)
新日本古典籍データベース
ごじゅうねんきうたねぶつ 近松 門左衛門(ちかまつ もんざえもん) 浄瑠璃 
3. あい‐よみ[あひ‥]【相読】
日本国語大辞典
*日葡辞書〔1603~04〕「Aiyomiga (アイヨミガ) ナイ〈訳〉比喩。証人がない」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「我親騙(かた)って一札させ。
4. あきない‐みょうり[あきなひミャウリ]【商冥利】
日本国語大辞典
かけて物事を約束するところから)商人が誓いに言う語。必ず。(下に打消を伴って)決して。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「商ひみゃうりをんみつなり、偽りなら
5. あこ‐しお[‥しほ]【赤穂塩】
日本国語大辞典
〔名〕「あこうじお(赤穂塩)」の変化した語。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「おのれが私商(わたくしあきなひ)にあこ塩買ふて損をして、首括らねばならぬ首尾
6. あだ の 情(なさ)け
日本国語大辞典
あだなさけ。*日葡辞書〔1603~04〕「Adano nasaqe (アダノ ナサケ)」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「通ひ車は小町があだのなさけに乗せ
7. あだの情け
故事俗信ことわざ大辞典
あだなさけ。 日葡辞書(1603~04)「Adano nasaqe(アダノナサケ)」浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)上「通ひ車は小町があだのなさけに乗せられ、
8. あったら‐てま【惜手間】
日本国語大辞典
〔名〕(「あったら」は「あたら(惜)」の変化した語)むだなほねおり。むだでま。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「あったら手間で、あの蚊屋(かや)を生絹(す
9. あのじん【彼仁】[方言]
日本方言大辞典
〔代名詞〕他称。あの人。あの方。 岐阜県498岐阜県方言集成(瀬戸重次郎)1934浄瑠璃五十年忌歌念仏上「あの仁じんから一筆とって置ならば、我も旦那の手前が立ち
10. あの‐じん【彼仁】
日本国語大辞典
聞き手両者から離れた人を指し示す(遠称)。近世、多く対等または上位の者に用いた。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「あの仁(ジン)から一筆とって置ならば、我
11. あほう‐づら【阿呆面】
日本国語大辞典
〔名〕間の抜けた顔つき。おろかな顔つき。ばかづら。人をののしっていうときのことば。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「あの立野のあほうづら、敷銀(しきがね)
12. あま‐ごろも【尼衣】
仏教語大辞典
尼の着る法衣。 五十年忌歌念仏 下 「共に濡らせる尼衣。二人の比丘尼も涙を押へ」
13. あら‐と【荒砥】
日本国語大辞典
兼名苑云磑一名礦〈阿良度〉麁礦石也」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「心のさびもあら砥(ト)のとぎたて」
14. いい‐かぶり[いひ‥]【言被】
日本国語大辞典
〔名〕言い出したために災いを招くこと。言いしくじり。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「形(かたみ)の烏帽子は行平のいひかぶり」イーカブリ
15. いか‐な・り【如何─】
日本国語大辞典
〕「心苦しき有様かな、いかならん事ぞやとて、さまざま御祈りどもいふばかりなし」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「いか成神のとがめぞや」(2)物事の原因、理
16. いく‐はな【幾─】
日本国語大辞典
何組。*俳諧・玉海集〔1656〕一・春「連れ立ちていくはなもゆく花見哉〈貞正〉」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「男と女子と喧嘩して浜納屋の下で組んづ転ん
17. いただき【戴・頂】
日本国語大辞典
つやつやと繰りかかりて」*色葉字類抄〔1177~81〕「槇 イタタキ 木槇也」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「笠を此比取出せばいただきの下に此ふみ有」(
18. いちねん‐ほっき【一念発起】
日本国語大辞典
卒都婆(そとば)永離(よおり)三悪道、一念発起菩提心、それもいかでか劣るべき」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「勘十郎一念ほっきして、是、清十郎、今は我も
19. 一念発起
故事俗信ことわざ大辞典
見卒都婆(そとば)永離(よおり)三悪道、一念発起菩提心、それもいかでか劣るべき」浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)下「勘十郎一念ほっきして、是、清十郎、今は我も
20. いちねん‐ほっき【一念発起】
仏教語大辞典
一念発起するとき金剛の信心をたまはりぬれば」 2 それまでの考えをきっぱり改めること。 五十年忌歌念仏 下 「勘十郎一念ほっきして、是、清十郎、今は我懺悔せん(
21. いっ‐そう[‥サウ]【一左右】
日本国語大辞典
(ゴイッサウ) マチ マウシソロ」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「サア埒は明いた塗師(ぬし)屋殿ばんじは国より一左右(イッサウ)せん」*浄瑠
22. いっ‐ぱい【一杯・一盃】
日本国語大辞典
今月一ぱい位のものだ」(ハ)ある事柄や状態の限度ぎりぎりまで出す意を表わす。「精いっぱい」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「どくをあはする左治右衛門、心は
23. いっ‐ぴつ【一筆】
日本国語大辞典
〓進之候様にと申」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「そなたとわれとにあの仁から一筆とって置ならば」(5)(筆をとって書いて申し上げる
24. いっ‐ぷく【一服】
日本国語大辞典
初〕「たれやの人があはれみ、ちゃの一ふくもくれざれば、くたびれはつるおぢざう」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「口かはきてくるしきに、たばこ一ぷく所望した
25. いれあわせる【入合】[方言]
日本方言大辞典
愛知県名古屋市「このつぎにはきっといれあわせるでなん」562随筆名古屋言葉辞典(山田秋衛)1961浄瑠璃五十年忌歌念仏中「をのれが損はいれ合せ今は金もいらぬとい
26. いれ‐あわ・せる[‥あはせる]【入合】
日本国語大辞典
いれあは・す〔他サ下二〕まぜ合わせて平均化する。埋め合わせをする。償いをつける。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「をのれが損はいれ合せ今は金もいらぬといふ
27. いろ‐か【色香】
日本国語大辞典
其色香わが心の匂ひとなりてうつる也」(4)ものごとの様子や気配。また、態度や顔色。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「気に染まぬ、心の内の綟(もじ)の蚊屋、
28. いろは とも ちりぬるとも知(し)らぬ
日本国語大辞典
仮名文字さえも知らない無学なことをたとえていう。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「十一歳の彌生の花、いろはともちりぬるともしらぬ者の是程迄、算勘(さんかん
29. いろはともちりぬるとも知らぬ
故事俗信ことわざ大辞典
仮名文字さえも知らない無学なさま。いろはのいの字も知らぬ。 浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)中「十一歳の弥生の花、いろはともちりぬるともしらぬ者の是程迄、算勘
30. いん‐が【因果】
仏教語大辞典
7 未来。行く末。 好色一代女 一・四 「人の因果はしれがたし」 8 弱味。ひけめ。 五十年忌歌念仏 中 「恋する者の因果で」 9 錬成・訓練とその効果。 花
31. いんが の=網(あみ)[=綱(つな)]
日本国語大辞典
*虎寛本狂言・瓜盗人〔室町末~近世初〕「因果の綱に繋がれて、行どゆかれぬ死出の山」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「うらには大ぜいみちみちたり、跡へもさき
32. 因果の=網〔=綱〕
故事俗信ことわざ大辞典
虎寛本狂言・瓜盗人(室町末~近世初)「因果の綱に繫がれて、行どゆかれぬ死出の山」浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)中「うらには大ぜいみちみちたり、跡へもさきへも
33. うき‐よ【憂世・浮世】
日本国語大辞典
子・世間胸算用〔1692〕五・三「うき世に住から師走坊主も隙のないことぞかし」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「勘十郎めをさしころし、有がひもなき我命、し
34. うけ‐じょう[‥ジャウ]【請状】
日本国語大辞典
ごろ)は、奉公人の請状に、ふしをつけて橋々浦々迄もかたりなぐさむ、当世の人心」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「証文出して是見たか、をのれが請状にある親め
35. うけとり‐てがた【受取手形・請取手形】
日本国語大辞典
692〕四・一「三口合して六百七拾貫目渡して、請とり手形おしいただきて立帰る」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「そなたがたのふだ塩商(あきなひ)の損銀、か
36. うぞ‐ぶる・う[‥ぶるふ]【怖震】
日本国語大辞典
変化したものという)恐ろしさのためにぶるぶる震える。恐れおののく。おどふるう。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「下部(しもべ)共、衣裳を剥(は)いで振袖の
37. 歌念仏
世界大百科事典
元禄から享保(1688-1736)にかけて浄瑠璃風に語るようにもなった。詞章としては近松の《五十年忌歌念仏》の中にお夏清十郎の歌念仏がある。→歌説経岩崎 武夫
38. うたねんぶつ【歌念仏】画像
国史大辞典
慶安二年(一六四九)の『吾吟我集』にみえるのがはやく、詞章は、近松の浄瑠璃の『井筒業平河内通』や『五十年忌歌念仏』のなかに一部分が残されているのみで、近世中期以
39. うち‐てだい【内手代】
日本国語大辞典
〔名〕主人の家に同居している手代。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「うしろを見ればてておやは、内手代の源十郎に帳をよませて」
40. うち‐はやし【打囃・打囃子】
日本国語大辞典
〔1688〕三・一「全盛娘に琴、歌加留多、男子(むすこ)に万の打囃(ハヤシ)」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「茶の湯、盤上、うちはやし、男の芸に一つでも
41. うつくし・い【美・愛】
日本国語大辞典
三味線〔1701〕京・一「現銀弐千貫目、五年半にうつくしう皆になるのみならず」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「弟共下人共思召て御いけんなされ、うつくしく
42. うつくしー【美】[方言]
日本方言大辞典
池辺用太郎)1933 大分県臼杵市038全国方言資料(日本放送協会)1966~67浄瑠璃五十年忌歌念仏上「うつくしくおいとま取、二たび在所へ来る様に」《うつくし
43. 卯月の潤色(近松門左衛門集) 148ページ
日本古典文学全集
会陰から腹・胸の中央を走り下唇に通じる脈をいう。「目は働けど、息切れに任脈絶ゆる、両眼より」(五十年忌歌念仏)。のたうつに同じ。夫婦。「妹兄の義也。夫婦をいふ」
44. うて ず 押(お)されず
日本国語大辞典
負けず劣らず、優劣がない。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「大坂の娘子たちにまじりても、うてずをされず手入らずの田舎生れのおぼこにも」
45. 打てず押されず
故事俗信ことわざ大辞典
負けず劣らず。優劣をつけがたい。 浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)上「大坂の娘子たちにまじりても、うてずをされず手入らずの田舎生れのおぼこにも」
46. うみ の 親(おや)
日本国語大辞典
(1)その人を産んだ親。実の親。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕上「うみの親の我らより清十郎めが命の親」*歌舞伎・青砥稿花紅彩画(白浪五人男)〔1862〕三
47. うら‐な・し【心無・裏無】
日本国語大辞典
〕二・五「うらなく命(いのち)も、其の男(おとこ)には惜(おし)からざりしに」*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「起請(きしゃう)誓紙(せいし)の、牛王(ご
48. えら が 過(す)ぎる
日本国語大辞典
度を越して言う。人をはばからず口にまかせて言う。口が過ぎる。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕下「ひろいせかいをおのれが口から、世間手代のならひとはゑらが過て
49. 鰓が過ぎる
故事俗信ことわざ大辞典
度を越して言う。言いすぎる。口がすぎる。 浄瑠璃・五十年忌歌念仏(1707)下「ひろいせかいをおのれが口から、世間手代のならひとはゑらが過て聞にくい」
50. えら‐ぼね【鰓骨】
日本国語大辞典
支えている骨の総称。さいこつ。(2)あごの骨。多く、相手の口をののしっていうのに用いる。*浄瑠璃・五十年忌歌念仏〔1707〕中「讒訴(ざんそう)したる此えらぼね
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